No.244

アートとビジネス、
この二つのバランス感覚
(アート系民宿創発の現場から)

text : mama(美学者母)
2018年4月24日(火曜日
)執筆

 

アートとビジネスというと、
これ非常に難しい問題であり、
両立が困難であることが自明なのですね。

それはアートが、
超個人的な欲動であり、
超個人的なニーズであるわけです。
まぁある種の自慰行為。

そしてビジネスというのは、
あくまで対象者がおり、
個人的な欲動を無視する事と引き換えに、
相手のニーズを満たす事を、
お金と引き換えに行う。
つまり社会的ニーズでもあるわけで、
これは性交的で、
特に売春に近いと言えます。

これは理解しやすい様に、
マスターベーションとプロスティテュート。
極端に分断しています。
まぁそれくらい次元が違う話なわけです。

単純に次元が違う事を、
一人の中で同時進行させると、
必ず大きな矛盾が生じますので、
なかなか続けていく事自体難しいし、
アートとビジネスを上手くできた、
著名な芸術家をほとんど知りません。

しかし、
科学者や哲学者と芸術家を同時進行で、
成功させた芸術家というのは、
わりとたくさんいるのではないかと思います。

ですからビジネスというのは、
アートとは全く違う次元のものなんです。
その上で、
「アートとビジネスのバランス感覚」を、
考察していこうと思うわけですが、
ここでいうアートとビジネスというのは、
アーティスト本人がビジネスを手がける、
その様な意味で話していきますので、
どうぞご理解ください。

 

まずアートのビジネスを考える上で、
「アートの価値」を考えなくてはなりません。
そもそも西洋美術史上、
宗教的偶像や権威の象徴など、
その造形自体に価値をみていた時代が、
アートの価値として古典だと考えます。
つまりアートそのものに価値をみていた時代です。
その様な時代がアートにとって長く続くわけですが、
テクノロジーの進歩とともに、
アートそのものに価値を見出せなくなってきた、
そして産業革命や資本主義経済が進み、
アートの副次的価値の時代が、
いわゆる「現代アート」なわけです。
これはアートを「資産」として扱い、
資本をベースにした「資産価値」として、
アートに価値をみている時代です。
これは簡単にいうと、
アートを「金塊」の様に扱っています。
これが今、
現在取り扱われている「アートの価値」です。

その上で今私は何を考えているのかというと、
この「現代アート」の次の時代を考えているわけです。
つまり「ポスト現代アート」「ポスト現代美術」。
そしてポスト現代アート、ポスト現代美術を考える上で、
アートの価値というものを再定義しなければなりません、

そこで考えたのが「デリバティブアート」という概念です。
これは金融派生などをいう「デリバティブ」から、
ヒントを得たものです。
つまり芸術派生を意味する「デリバティブアート」、
という意味になります。

これは何を意図しているかというと、
アートの実態そのものに価値をみないという考えです。
今までの私のアート活動の総括にもなるのですが、
私は「宣言」をアート作品にしてきた事からも、
私がなぜ「デリバティブアート」を展開するのか、
その様な振る舞いも理解できると思います。

もっと踏み込んだ話をすると、
「アートによるアート外への影響」。

その様なものにフォーカスする時代だと考えていて、
私たちが展開する「狭山美学校」というものも、
それにあたると考え運営しています。

これはどういう事かというと、
アートというアウトラインをとる事で、
アートというアウトライン以外へ、
インパクトを与えるという事なのです。

これは例えば、
民宿狭山美学校というコンフォートゾーンを設け、
そこに展開しているアートを、
無意識に体験してもらう事につながります。

これは言ってしまえば、
「アート」という実態を放棄する事に他なりません。

「アートそのものまたは副次的価値を放棄する事により、
アートによる派生的価値を見いだす」、

その様な行為に他ならないのです。

ここで題目の話に戻っていきますが、
つまり従来はアートそのものとビジネスの、
ある種の同期を考えたが、
それは非常に困難であったわけです。

しかし私は、
そもそもそのアートを派生的に捉え、
アートそのものの価値を放棄する事で、
新たなアートの派生的価値を見出し、
アートの派生的ビジネス展開で、
アートとビジネスの同期を可能にしたのです。

今後この様な考えが広がると考えていますし、
私たちの考えが、
アートとビジネスを考える上での、
ロールモデルになると確信しています。

 

そして遂に「デリバティブアートの時代」がくるのです。

 

美学者母

 

 

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