No.232

原子力発電の安全神話と
ブロックチェーンの安全神話の同義性
(安全とは何かを考える)

text : mama(美学者母)
2018年1月27日(土曜日
)執筆

 

皆さんコンバンワ!!!
いつのまにか仮想通貨、
暗号通貨の専門家になっている美学者母です。
私はアートの専門家なのでね。。。

私の場合審美眼を「見える化」するために、
暗号通貨や仮想通貨の相場で実践しただけです。
と言いながら、
また今回も仮想通貨、暗号通貨の元になる技術、
ブロックチェーンについて言及します。

しかし今回は、
「価値」という切り口ではなく、
「安全」という切り口で言及していきたいと考えます。

これはなぜかというと、
つい先日、
この文章を書いている前日です。
2018年1月26日にコインチェックという、
仮想通貨取引所がハッキングされ、
NEMという仮想通貨のXEMが、
日本円にして500億円以上(時価)盗まれました。

この盗難事件は、
仮想通貨において過去最大の事件となっているようです。
一般的にブロックチェーンは、
セキュリティを破られることは不可能だと言われています。
しかし普通の人から考えれば、
ではなぜこの様な事件が起こるのか?
と疑問に思ってしまいますが、
今回のハッキングは、
ブロックチェーンの問題ではなく、
ただ単なる取引所のセキュリティの問題なのですが、

私はこの事を考えていると、
原子力発電の安全神話を思い出してしまいます。
そして今回の事件を通して、
「安全」というものを再考する、
良い機会なのではと考えています。

 

まず仮想通貨、暗号通貨の、
ブロックチェーンに関してですが、
ブロックチェーンのセキュリティは、
限りなく破られる可能性が低いと言われていますが、
そのブロックチェーンですら、
絶対安全ではありません。
ブロックチェーンのコンセンサス・アルゴリズムで、
代表的なPoW(プルーフオブワーク)、

これはビットコインなどが使っています。
このコンセンサス・アルゴリズムでも、
結局は51パーセントの計算結果を掌握する事で、
不正を履行する事が可能です。
この事とコインチェックのハッキングは別次元の話なので、
話を誤解しないでください。

 

この世の中で「絶対に安全」なものはありません。
なぜならば、
全ての存在は「それ」だけで「それ」が、
存在し得ないからなのです。 すなわち「それ」は、
「それ」以外に定義されているわけですから、
「それ」がいかに「限りなく安全」であっても、
「それ以外」の因子が、
「無限」に存在するからです。
これらの話は「原子力発電」などでも同様で、
例えばチェルノブイリ原発事故や福島原発事故でも、
結局のところ「原子力発電」は「限りなく安全」であっても、
「それ以外」の因子により、
結果的に事故が発生するというメカニズムなのです。

つまり「安全」とは、
それ以外の因子をできるだけ「排除」する。
それが「限りなく安全」に近づけるという事なのです。

 

ここで例に出してみるのが「航空機」。
「航空機事故」というのは過去から見ると、
かなり減少傾向にあります。
これはなぜかというのは、
先ほど言ったように、
できるだけそれ以外の因子を排除する。
それを行なってきたからです。

その昔、
航空機の多くの事故原因が、
「人為的ミス」であると原因究明されていました。
これらから、
「人間のミスを減らす」という思考から、
「人間はミスをおかす」という思考へと、
航空機の設計思想が変化していったのです。

その上で自動運転や、
「人間はミスをおかす」という設計思想など、
それ以外の因子を「排除」する。
極端な言い方をすると、
「人間にできるだけ操作させない」、
という事をしてきたおかげで、
「航空機事故」は減少してきています。

それでも「航空機」の事故はゼロにはなりません、

この世の中に、
「絶対安全」はないのです。

つまり、
「原子力発電」だろうが、
「ブロックチェーン」だろうが、
「航空機」だろうが、

「安全」なものはこの世に一つも無いのです。

この辺から認知的な側面になってきますが、
ほとんどの人が、

「安全」=「絶対安全」

この様な認識に立っているわけです。

しかし全ての事象には、
必ず「リスク」があるのです。
つまり、

「安全」=「絶対安全」

この様な図式が、
「安全神話」を創ってしまいます。
私から今回この様に「安全」について、
お話しさせていただきましたが、
この世の中をできるだけ安全に生きていこう、
その様に考える人は、
まず、
「リスク」をできるだけ多く見つける事、

「安全」=「リスクを見つける」

この様な認識に変わる事をお勧めします。

 

 

美学者母

 

 

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