No.002

奈良美智展
I DON'T MIND. IF YOU FORGET ME.
兵庫・芦屋市立美術館
2002年1月19日〜3月31日

text : mama

 今回は、奈良美智展です。アートの事を少しでも興味がある人、いや興味が無くとも奈良の名前、作品を知っている人はかなりいるのではないでしょうか。小説の表紙や雑誌、テレビなど数多くのメディアに取り上げられているからです。今回の展覧会は横浜から始まり全国を回る大規模な展覧会でした、私が訪れた芦屋市立美術館は住宅街にあり行くのに凄く迷いました。訪れて凄く驚いたのが家族連れの多さです。今まで私は沢山の展覧会に行きましたがこんなに家族連れが多いのは初めてです、本来の展覧会のあり方を少し観たような気がしました、展覧会は難しい顔をした人たちばかりじゃなく、家族連れなどが来て気軽に楽しめる場でないといけないと思います。それを実現しているこの展覧会の雰囲気はほのぼのしていて、その場にいるだけでとてもいい気分でした。そんないい気分で作品を鑑賞。来場者が触れる立体作品などもありました、それを子供たちがうれしそうに触っているのを見ていると、「いいなこの雰囲気」と純粋に思いました。展示作品については全然述べていませんが、これだけいい雰囲気を作り出す事の出来る作品と言う事です。ちょっと乱雑な説明かもしれませんが、私がこの展覧会で一番感じたのはやはりこの雰囲気の良さという事です。そしてその雰囲気を作り出す事の出来る作品。少し展示作品について触れておくとしたら、やはり奈良がもっとも大事にしているドローイングです。この展覧会では美術館には少し違和感のある板で囲われた小さな部屋に、ドローイングが展示されていました。その前に観た大型作品とドローイングの間にかなりギャップを感じました。大型作品は人にみせる為に描き、ドローイングは自己満足で描く。そしてそのドローイングは美術館の中の小さな部屋に詰め込まれている。なにかこの美術館自体が奈良の心の中を表現しているような気がします。私はそんな事を感じながら展覧会を見終わり、隣にあるカフェでお茶でも飲もうかと思ったら満員であきらめました、美術館はあまり込んでいるのも嫌だなと思いながらそのまま帰宅。最後ですが、少し前に大阪のグラフと言う所で奈良の展覧会があり行ってきました。また機会があれば載せたいと思います。