No.212

VALUの登場と価値起点の変革

text : mama(美学者母)
2017年6月6日(火曜日
)執筆

 

私が以前から述べていることですが、
あらゆるものが個人化する。
この現象は現在少しづつ現れています。

そもそも価値とはなんなのでしょうか、
例えば精神的な幸福、
承認欲求が満たされる環境、
これらは目に見えない価値です。

それとは逆にお金や貴金属など、
非常に身近でわかりやすい価値で、
これらは目に見える価値です。

そしてそれらの価値は、
民主主義や資本主義の元、
組織やコミュニティ、
それらに所属することで、
アプリオリに得られるものだと思われてきました。
また、
現在もその思い込みは根強いものです。

例えば、 国、地域、会社、大学、サークル、宗教、家族、
それらに属していることで、
私たちは意識しようとも、せずとも、
それら組織の価値を享受してきたわけです。

これは日本のアート界でも同じで、
僕のようにインディペンデントに活動しているのは、
非常に珍しく、
例えば画壇、公募団体、グループ、チーム、
それらに属し価値を享受している人々が大半です。

この事で、
以前に会田誠の独立性を批判したわけですが、
それは会田誠が組織から価値を享受している限り、
インディペンデントとは別次元である旨批判しました。

この様に今までの「価値」というもの、
またはその価値担保をするものは、
組織なりコミュニティによる、
「大きな定義」だったわけです。

しかしこれからは個人が、
「価値を享受」するのではなく、
「価値を提供」する時代なのです。
これは今までの民主主義や資本主義の崩壊の原理であり、
組織やコミュニティなどの大きな定義が、
一律の価値を提供するのではなく、
一人一人の個人が「小さな定義」を創造し、
お互いに「価値を提供し合う」時代になるという事です。

そしてこの新しい時代にもっとも大切なものが、
「独立性=インディペンデント」であるという事です。

いかに組織やコミュニティなどの、
「大きな定義」に定義されないか、
それが「小さな定義」の「価値」となります。

実際に世界ではこの様な、
「個人」にフォーカスした「価値」、
というものが盛んにトレードされてきています。

身近なところで言いますと、
「シェアリングエコノミー」が分かりやすく、
AirbnbやUberがそれにあたります。

この様に現在ダイナミックに、
組織から個人へと価値起点が変革しています、
そんな中で、
個人が価値起点となる革命的なサービスが始まりました。
それが「VALU」です。

https://valu.is/

VALUは個人を株式会社に見立て、
株式会社の株に当たるVAを発行し、
それを市場に公開し売買できるサービスです。

私も株(VA)を公開しています。

https://valu.is/mama

またこのサービスはビットコインが使用され、
ブロックチェーンをベースにしているので、
非常に独立性が高いサービスです。

このサービスが、
さらにビットコインの普及を加速させるでしょう。

では私はここまで述べてきた事で何が言いたいのか、
それは今までよりも公平に、
個人それぞれが自らの価値を見える化できる。
そして誰にでもチャンスがある時代になる。
という事です。

私は価値というものは、
常に市場にさらされているべきだと考えています。
なぜなら価値は既得権益化しやすいからです。
既得権となりクローズドの世界になり、
その既得権のクローズド社会の一部の人間が、
価値を享受する。
この様なことは健全ではないと考えるからです。

価値は常に市場原理でブラッシュアップされるべきで、
それはあらゆる価値がそうあるべきで、
もちろんアートも例外ではありません。

これからの時代、
間違いなく生き残っていくのは、
自ら価値を創造していく個人です。
そして価値を提供していく個人です。

もう組織やコミュニティに属し、
価値を享受する時代は終焉を迎えました。
皆様もどうか、
「個人の価値」というものを改めて考えてください。

 

美学者母

 

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