No.0074

人間によって観測されるまでは
この世の現実は存在しない

text : mama(美学者母)
2015年6月8日(
月曜日)執筆

 

人間によって観測されるまではこの世の現実は存在しない

昔から最先端科学と哲学は同じ様なもので、
特に量子論が考えられているこの現代においては、
最先端の科学者は哲学者だという事が当たり前です。
これは概念や認識の問題でもあるワケですが、
人類単位で考えるとある種の連続性を持ち、
それがあたかも実在しているかの様に私たちは思い込んでいます。
「我思う、ゆえに我あり」とは一人の人間の原理を上手く定式化していて、
これは同時に意識というものが、
自分でしか確認できないという事と同義であり、
自分以外の人間の意識など絶対的に確認できないわけです。
これは人工知能の発達と同じくして問題になっています。
もし人工知能が自意識を宿しても、
それは誰も確認出来ないというある種のパラドックスに陥ります。
このような事を考えると、
「人間によって観測されるまではこの世の現実は存在しない」、
という問題は非常に簡単に理解出来ると思います。